【10万円以下のラグスポ系モデル】
イエマの“リストマスター”を実機レビュー
【タイムギア公式YouTubeチャンネル】 【イエマ:リストマスター販売サイト】 タイムギアオンラインショップ https://timegear-onlineshop.com
【今回の実機レビューモデル】
イエマ(YEMA)
リストマスター トラベラー
■Material.:316Lステンレススチール&ブレス(サファイアクリスタル風防)
■Size:39mm、ラグの上下約43.5mm、厚さ12mm、ラグ幅24mm、重量157g
■Waterproof:10気圧防水
■Movement:自動巻き(自社製Cal.YEMA2000)
■Price:9万9000円
【イエマ(YEMA)のブランド紹介】 1948年にフランスで創設された時計ブランド。60年代に当時としては驚異的なスペックである300m防水のダイバーズウオッチ“スーパーマン”などのブランドアイコンとなるモデルを次々とリリースし、フランスを代表する実用時計ブランドとして知られるようになる。80年代以降、セイコーの傘下に入るなど売却が重なって低迷期に入るが、2004年に再びフランス資本のブランドとなり、現在は過去の名作を再現した復刻コレクションを中心に、時計好きの琴線に触れる魅力的なモデルを展開している。 今回の紹介するのは、“リストマスター トラベラー”は、1960年代に製造されていた“リストマスター”の復刻プロジェクトで、イエマのCEO兼デザイン責任者であるクリストファー・ボール氏が製作したモデル。ケースとブレスレットを一体化させた“ラグスポ系”デザインを採用した、ヴィンテージ感を漂わせるデザインが魅力的だ。
【外装について】 ケースはオーデマ ピゲのロイヤルオークを彷彿とさせる八角形のフォルムを採用しているが、あえて左右非対称にしているのが面白い。リューズを備えた右側を直線的なフォルム、左側を曲線的なフォルムにすることで、デザインすることで、個性をプラスしている。
ベゼルは80年代にイエマが発売していた”Sous-Marine“というモデルからエッセンスを継承しており、表面に設けた6つの凹みが立体感とアクセントをプラス。表面と凹み部分とサイドなど、ベースはヘアライン仕上げを採用しつつ、面取りされたエッジ部分を鏡面に仕上げることで美観と高級感を高めている。
【文字盤のデザインについて】 光沢のあるブラックラッカーの文字盤には、経年変化でベージュに焼けた夜光インデックスを表現したオールドラジウムカラーのインデックスを配置。1970年代のスーパーマンのデザインを再現したという針にも同じくオールドラジウムカラーの夜光が塗布されており、アンティークを思わせる熟れた雰囲気が魅力的だ。
この夜光インデックスについては、スーパールミノバを13層も重ねることで、立体的な造形に仕上げているのも注目のポイント。外周に白いマーキングを加えた点は、アンティーク感が弱まるようにも思えるので評価が分かれるポイントだが、光沢を備えたミラーダイアル風の文字盤と塗料を厚く盛った夜光インデックスの組み合わせは、魅力的な仕上がりであることは間違いない。
【ムーヴメントについて】
裏ブタはスクリューバックのため搭載するムーヴメントを見ることはできないが、フランスの工場で、設計、製造、組み立てを行っているインハウスムーヴメントの第2世代機、YEMA2000を搭載。精度は4つのポジションで調整しており日差+/- 10秒、パワーリザーブは42時間を確保。他社の普及機と比べても日常使いのモデルとして遜色のないスペックと言えるだろう。
【装着感について】
固定エンドリンクでケースとブレスレット連携させた“ラグスポ系”のデザインが存在感抜群。ラグ とブレスレットを一体化させたデザインに加えて、厚さが12mmと3針モデルとしてはボリューム感のあるフォルムなので装着感に不安を感じていたが、その心配は杞憂に終わった。
固定エンドリンクの角度、直径39mm(ラグからラグの縦幅が43.5mm)と比較的コンパクトなフォルムにより、見た目の印象を良い意味で裏切る、快適な装着感を備えている。
【総評】 ベゼル、ケース、ブレスレットなど、外装のデザインに独自のエッセンスを採用することで、濫発されている“ラグスポ系”とはひと味違うオリジナリティを備えたデザインに仕上げられた良作。10万円を切る価格ながら、汎用ムーヴメントと比較しても遜色のないスペックを備えたインハウスムーヴメントを搭載しているというのも魅力と言えるだろう。好き嫌いがはっきりと分かれる個性的なモデルだが、コストパフォーマンスに優れた良作である。

ここ数年に、時計界にトレンドとして人気が高まっているラグジュアリースポーツウオッチ(以下ラグスポ)。本来の“ラグスポ”は、1972年にオーデマ ピゲが発表したロイヤル オークに象徴されるように、コストをかけて高品質な外装を突き詰めたスポーツウオッチなのだが、近年はその解釈もより幅広いものとなっている。 ポイントになるのがケースとブレスレットに一体感をもたせた外装のデザイン。ロイヤルオークやノーチラスのアイコンとなっているケースとブレスレットに一体感をもたせたフォルム自体が “ラグスポ”を象徴するデザインとして定着したことを受けて、10万円以下の手頃な価格帯からも、この“ラグスポ系”のデザインを採用したモデルがいくつも登場しているのだ。 なお、ここで紹介した3つの“ラグスポ系”モデルは、ウオッチライフニュースの兄弟誌であるTIMEGear(タイムギア)の公式YouTubeチャンネルで、実機レビュー動画も公開されているのでチェックしてみて欲しい。
【タイムギア公式YouTubeチャンネル】 【イエマ:リストマスター販売サイト】 タイムギアオンラインショップ https://timegear-onlineshop.com
【今回の実機レビューモデル】

【イエマ(YEMA)のブランド紹介】 1948年にフランスで創設された時計ブランド。60年代に当時としては驚異的なスペックである300m防水のダイバーズウオッチ“スーパーマン”などのブランドアイコンとなるモデルを次々とリリースし、フランスを代表する実用時計ブランドとして知られるようになる。80年代以降、セイコーの傘下に入るなど売却が重なって低迷期に入るが、2004年に再びフランス資本のブランドとなり、現在は過去の名作を再現した復刻コレクションを中心に、時計好きの琴線に触れる魅力的なモデルを展開している。 今回の紹介するのは、“リストマスター トラベラー”は、1960年代に製造されていた“リストマスター”の復刻プロジェクトで、イエマのCEO兼デザイン責任者であるクリストファー・ボール氏が製作したモデル。ケースとブレスレットを一体化させた“ラグスポ系”デザインを採用した、ヴィンテージ感を漂わせるデザインが魅力的だ。
【外装について】 ケースはオーデマ ピゲのロイヤルオークを彷彿とさせる八角形のフォルムを採用しているが、あえて左右非対称にしているのが面白い。リューズを備えた右側を直線的なフォルム、左側を曲線的なフォルムにすることで、デザインすることで、個性をプラスしている。

【文字盤のデザインについて】 光沢のあるブラックラッカーの文字盤には、経年変化でベージュに焼けた夜光インデックスを表現したオールドラジウムカラーのインデックスを配置。1970年代のスーパーマンのデザインを再現したという針にも同じくオールドラジウムカラーの夜光が塗布されており、アンティークを思わせる熟れた雰囲気が魅力的だ。

【ムーヴメントについて】

【装着感について】


【総評】 ベゼル、ケース、ブレスレットなど、外装のデザインに独自のエッセンスを採用することで、濫発されている“ラグスポ系”とはひと味違うオリジナリティを備えたデザインに仕上げられた良作。10万円を切る価格ながら、汎用ムーヴメントと比較しても遜色のないスペックを備えたインハウスムーヴメントを搭載しているというのも魅力と言えるだろう。好き嫌いがはっきりと分かれる個性的なモデルだが、コストパフォーマンスに優れた良作である。
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